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■キム・ヨンオク選手インタビュー
| 所属チーム |
ウリィ銀行ハンセ |
| ポジション |
ガード |
| 生年月日 |
1974年3月4日 |
| 身長 |
168cm |
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韓国を代表する 誇り高きミセス・プレイヤー
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今回は特別ゲストとして、WKBLウリィ銀行のキャプテン#4キム・ヨンオク(金英玉)選手をお招きしました。キム選手は日韓Wリーグチャンピオンシップのジャパンゲームでは25得点、3P4本、6アシストの活躍でチームを勝利に導き、MVPを受賞。PGとSGのホジションを兼任しており、フロアリーダーとしてチームを牽引する姿は日本のファンの脳裏にも強烈にやきついたことでしょう。WKBLでは05年ウインターリーグのレギュラーシーズンとチャンピオンシップ戦ともにMVPを受賞。韓国代表にも名を連ね、アテネ五輪にも出場している韓国を代表する選手です。また、3年前に結婚したミセス・プレイヤーでもあり、韓国バスケット事情について、興味深い話を聞くことができました。
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■ホームタウン春川に戻ったヒロイン
――基本的な質問ですが、バスケットボールをはじめたきっかけは何ですか?
小学校では陸上をやっていたんですけど、小学校のグラウンドにバスケットのリングがあって、ルールは知らなかったけどボールを入れて遊んでいたんです。それでよくゴールを決めていたら、「あなたは足も速いし、シュートもうまいのでバスケットボールをやってみたら」と先生に勧められたのがきっかけでした。それが小学校5年生の時です。
――韓国では、その競技で選ばれた“少数精鋭”の人だけが部活動をすると聞いたのですが。キム選手がいた小学校はバスケットが有名な学校だったのですか?
都会ではそうところが多いですが、私はソウルじゃなくて田舎の春川(チュンチャン)出身だったので、その町に一つしかない小学校、中学校、高校と進学したんです。日本のようにどこの学校にもいろんなスポーツの部活動があるわけではないので、私の通っていた学校にバスケット部があったのはラッキーでした。
――春川といえばウリィ銀行のホームタウンであり、冬のソナタの舞台として知られているところですね。
そうです(笑)。春川と言うと、日本の方はたいてい「あぁ〜ペ・ヨンジュン!」と言います(笑)。以前私は現代(現在の新韓銀行)というチームにいたのですが、春川出身なので、去年(05年ウインターリーグ)から春川がホームのウリィ銀行に移籍しました。(※金英玉選手は、地元ではとても人気があり、「春川のスター」と呼ばれているとか)
――ウリィ銀行はウインターリーグ3連覇をしている強豪ですが、どういう特徴のチームですか?
ウリィ銀行はとても家族的なチームです。もちろんプロフェッショナルなチームであることは確かですが、ウリ銀行は他のチームに比べると家族的な雰囲気で、監督(朴明洙=パク・ミョンス)さんが優しい。「お互いに頑張ろう」と言いながら、選手と一緒に練習をしてくれます。その結束力が優勝に結び付いたのではないでしょうか。また私たちのチームはセンターが長身なので高さある攻撃もできますし、外角の選手は背は高くないけれどとても速い。低い姿勢のディフェンスをする平面的なバスケットも得意です。
■韓国代表からの去就問題に悩むベテラン
――キム選手は昨年のアジア選手権(中国)でも活躍されていましたが、今年9月の世界選手権(ブラジル)には出場するのですか?
代表メンバーはまだ決まってないんです。周りの人たちからは「キムさんは出たほうがいい」と言われるんですが、個人的な考えでは、もう代表チームは休んでもいいかなと思っています。32歳という年齢もあるし、そろそろ若い選手を入れたほうが韓国のためにいいのでは。でも、ベテラン選手と若手選手の世代交替がうまくできてないので、世界で成績を残すためには経験ある選手が出るしかないという気はします。国から呼ばれたら出なきゃいけないかな(笑)
――WJBLには韓国の指導者がたくさんいて、韓国から学ぶところが非常に多いのですが、韓国バスケットの強さは何だと思いますか?
世界に出ると身長が低いので、やっぱり3Pシュートの成功率の高さが一番特徴です。またゾーンディフェンスも得意なので、世界ではディフェンスで相手を惑わすことをよくします。でも韓国だけじゃなく、日本もスピードと3Pシュート率の高いバスケットをしていますよね。ただ、韓国のほうが世界選手権でもアジア選手権でも成績を残しているかな。
――韓国はシドニー五輪(2000年)と世界選手権(2002年)でともにベスト4という素晴らしい成績を収めています。ただ、アテネ五輪(2004年)だけが12チーム中、最下位でした。何が原因だったのでしょうか。
そうなんです…。アテネ五輪はとても残念でした。これまで韓国は2000年に入ってからシドニー五輪と世界選手権でいい成績を残したので、「アテネ五輪でも成績を残さないと!」というプレッシャーがすごく強かったんです。それで練習がものすごくハードなものになってしまい、練習をしすぎたことが逆効果になった気がします。
――これまで対戦した日本の選手で印象に残っている選手はいますか?
名前は忘れてしまったんですが、ジャパンエナジーでガードをやっていた方。多分9番だったと思います。オリンピックにも出ていて、結婚をしていて、すでに引退された方です。その選手とはよくマッチアップしたんですよ。
――楠田香穂里選手ですね。キム選手と激しくやり合っていたのを覚えています。
そうそう(笑)。楠田選手です。試合の最初から最後まで、楠田選手にボールがいかないようにピッタリとディフェンスをするんです。3Pシュートもドライブもありますからね。もちろん、彼女も疲れるでしょうが、私もすごく疲れちゃうんですよ(笑)。でも彼女は、韓国戦より中国やチヤイニーズ・タイペイ戦のほうが活躍されていた気がします。
――韓国と言えば厳しい練習をすると聞きますが、1日にどれくらい練習するのですか?
練習はもう大変です(苦笑)! シーズン中は午前2時間半、午後2時間半の5時間だからそんなに長くはないんですが、シーズンオフは体力をつけるためにハードなトレーニングをするので、8〜9時間くらいは練習しています。午前4時間、午後4時間くらい。
――8〜9時間とはすごい! シーズン中はWJBLと同じくらいの練習量ですね。日本はそれに加えて朝練と夜連をする時があります。
韓国でも朝練と夜連は普通にやりますね。シーズンオフは長期合宿をして体力トレーニングをやるので長くなるんです。ウリィ銀行には秘密特訓があるんですよ。これは教えられない秘密のものなんですけどね(笑)。また、ウリィ銀行はJAL(日本航空)と交流があるので、よくシーズンオフには一緒に合宿をしています。その練習もものすごくハードですよ。先日も北海道でJALと一緒に合宿をしました。
■とても寂しい「年40日間」の結婚生活
――練習が休みの日は何をしていますか?
休みの日は寄宿舎(寮)で体を休めているか、リハビリをしているか。あとは本を読んだり、映画を観たりしています。
――キム選手は結婚されてますが、それでも寄宿舎生活なのですか?
はい。結婚していても寄宿舎生活です。シーズンオフの休暇や週末に時間が空いていれば自宅に帰ったりできますが、シーズン中は帰れないですね。ウリィ銀行以外は結婚している選手が多いのですが、ウリィ銀行では私だけが既婚者なので、その点は大変ですね。主人は仕事の関係上ソウルに住んでいるので、離ればなれの生活はものすごく寂しいです。
――それは寂しいですね。プレイヤーでいる限り、ご主人とは一緒に住めないのですか?
そうですね、住めないです。サマーリーグとウインターリーグが終わるとそれぞれ20日間くらい休暇があるので、その時は主人と一緒に生活しています。だから1年で40日間だけしか一緒に住めないんですよ。シーズン中は毎日電話をしたり、あとは、主人に試合を見に来てもらったりするくらいですね。だから主人にはいつも申し訳ないなぁと思っています。結婚しているのに一緒に暮らせないことを考えたら、そろそろ引退を考える時期かなと考えてしまうんです。私は20年間バスケットをしてきましたし、ファンの方には申し訳ないけれど、そろそろ家庭のほうを頑張りたいという気持ちがあります。
――韓国では結婚されていても現役生活を続ける選手が多いです。またキャリアの長い選手も多く活躍されています。その原動力となるのは何なのでしょうか?
プロフェッショナルだからです。日本はアマチュアリーグだけど、韓国はプロリーグ。プロとして年間契約をして、自分のやった結果で年俸が決まるので責任もあるし、簡単には辞められない。プロ選手だからこそ、結婚しても続ける選手が多いのだと思います。
――最後に、キム選手の今後の目標を聞かせてください。
周りの人にいくら「うまい」と言われても、自分ではうまいと思ったことは一度もないし、バスケットを続けているかぎりはこれからも向上する気持ちでやりたい。バスケットをやっていて、絶対にできないということはないと思います。ダメだったら出来るまで頑張るというのが私のバスケットに対する思いです。ウリィ銀行のウインターリーグ3連覇というのは今までになかった記録だし、これからも常に優勝を目指したいです。
(構成/小永吉陽子 通訳/イ・ウナ)
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