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2017年2月23日(木)特集

第18回Wリーグ PO・セミファイナルの展望〜OGの目・小畑亜章子さん

第3回OGの目、今回はデンソーOGの小畑亜章子さんです。セミファイナルへの展望を是非ご覧ください。

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「第18回プレーオフ・セミファイナルへの展望」

  クォーターファイナル(QF)を終えてプレーオフ・セミファイナル(SF)に出場する4チームが出そろいました。QFでは2つのカードが第3戦までもつれるなど激戦となり、個人的にはQFのシステムは面白いと感じています。各チームが短期決戦に思考錯誤し選手も応援している方も力が入ったのではないかと思います。

  昨シーズン7位の三菱電機が古賀ヘッドコーチに変わり、今シーズンは次々と上位チームを倒し4位通過の大躍進。QFでの対戦相手は、レギュラーシーズン(RS)5位のデンソーとなり愛知県同士の戦いとなりました。デンソーは、ここ数年ベスト4に定着していたが、開幕から怪我人が続出し、なかなか結果を出すことができずにいました。QF 1戦目、前半を10点リードで折り返したデンソーでしたが3Q終了時点で4点差をつけられ、苦しい展開になりました。一進一退の展開でしたが、デンソーは#8髙田選手を中心に大事な初戦を75-65の接戦でものにしました。2戦目は、前日苦しい戦いに勝利したデンソーが30-34と前半を三菱電機にリードされた状態で折り返したものの、RS得点王の#8髙田選手が23点の活躍とベテランで経験豊富な#32山田選手の3P 7本中6本決めきったという驚異的な数字が勝利を呼び、後半は終始リードしてSFにコマを進めました。
  SFは女王JX-ENEOSとデンソーの対戦になるが、デンソーのカギを握るのはやはり#8髙田選手になるだろう。今までチームをプレイで引っ張ってきた選手が、今シーズンは初のキャプテンとなりプレイ以外のところでもチームをリードしている。今シーズンのJX-ENEOSは平均得点も群を抜いて1位(83.89)だが平均失点も1位(52.59)という相手を寄せ付けない数字をたたきだし強さが増している。デンソーはシーズン終盤になって怪我人もようやく戻りQFの勢いを持ってチーム全員でどこまでJX-ENEOSを苦しめられるか楽しみです。

  昨シーズンSFの激闘を思い返すかのようなカードとなった富士通vsシャンソン。秋田県でのSF1戦目はシャンソンが勝利し、2戦目もシャンソンが前半終了時点で25点差をつけ誰もがシャンソンの勝利だと思っていましたが、あきらめない富士通がじりじりと点差を詰めていき見たこともない大逆転劇をものにしました。3戦目も51-49と接戦となりここ近年では記憶に残るものすごいSFでした。その再現かのように今シーズンのQFもこの2チームの顔合わせとなり初戦はシャンソンが勝利し、2戦目は富士通が取った。大事な3戦目も接戦となったがシャンソンが勝利し、昨シーズンファイナルを経験した富士通はここで姿を消す形となってしまった。
  もう一方のSFはトヨタとシャンソンの対戦になるが、RSの結果をみてもどちらが勝つか全くわからない面白い試合になること間違いない。そこで注目している選手はシャンソンの#22河村選手です。大きな怪我で前半戦は試合に出場していないもののオールジャパンから復帰し、QFの3戦では攻守ともにチームに大きく貢献している。両チームとも3Pというイメージが強い中、185㎝という純粋なセンター#22河村選手のゴール下を支配する存在は絶対に必要になり、脅威になるはず。昨シーズン悔しい思いをしたシャンソンがファイナルへリベンジなるか楽しみです。