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2017年1月24日(火)特集

シューターもポイントガードもOK!日立ハイテクを牽引するキャプテン

八木 香澄選手(日立ハイテク クーガーズ)

八木 香澄

今回のゲストは日立ハイテクのキャプテン、八木香澄選手です。今シーズンの日立ハイテクはポジションに厚みが増し、粘れる展開が増えてきました。そんな中でチームを引っ張っているのが頼れるリーダー八木選手です。山梨から移籍して3年目。今年の八木選手はこれまでのポイントガードからシューティングガードにコンバートし、得点やアシストの両面で活躍。オールジャパンの3回戦では3ポイント4/5本含む18得点をあげ、デンソーを破る立役者となりました。1月末から開始した2次ラウンドに向けてチームを牽引する八木選手に、今シーズンのチームの様子と目標を聞きました。

——レギュラーシーズン前半戦を振り返っての手応えはどうですか。

シャンソンをはじめ、上位のチームに競る試合ができていることはプラスになっています。でも上位チームだからといって負けていいわけではないので、もっと勝ち切りたい試合は多かったです。

——薮内夏美ヘッドコーチが「今シーズンは意識改革からやっている」と言っていましたが、その通り、今シーズンは粘れるシーンが多くなりました。どこが変わってきていると思いますか?

個の力もそうですけど、チームが一丸となって戦っている部分があるし、薮内ヘッドコーチがやろうとしているバスケを全員で達成させようと頑張っています。個人個人がヘッドコーチの思いに応えようとやっていることが、チームが良くなっている要因だと思います。

——薮内ヘッドコーチからは、どういうバスケットを求められているのですか?

去年よりインサイドが強くなったので、外だけでなくインサイドを起点としたバスケットをやっているのですが、中と外の連携をもっとやっていかなくてはなりません。私個人のことでいえば、とにかくシュートを打つことを求められています。山梨で林さん(イム・ヨンボ氏)に教わっていたこともあり、薮内ヘッドコーチは林さんの教え子で考え方が似ているので、私は薮内ヘッドコーチの言うことはとても理解できます。なので、キャプテンとしてその考えを伝えています。

——なかなか勝ち星を奪えなかったときと比べて、今シーズンは手応えがつかめてきましたか。

はい。確実に成長しているなと思いますし、よくなってきていると思います。

——八木選手は勝負所で3ポイントを決めますが、ポイントガードを経験していたこともあり、アシストもいいところで繰り出しています。点を取りながらも、ゲーム展開を作ることを心がけていますか?

今シーズンからシューターに回っていますが、ずっとポイントガードをやっていたぶん、アシストには自信があります。相手に外のシュートだけと思われないように、これまでポイントガードとしてやってきたことを出しています。今シーズンからはポイントガードとして鶴見(彩)がゲームメイクをしているので、私はたまにポイントガードをやるくらいですが、ポイントガードをやっていた時も得点は取りに行っていたので、今と役割はそんなに変わらないです。

——以前所属していた山梨が休部し、日立ハイテクへ移籍。やはり、Wリーグで続けたい思いが強かったのですか。

はい。山梨が休部して移籍希望を出していたのですが、すぐには決まらず『もうバスケは上ではできないかな』と思っていたところ、声をかけてもらって、続けられるようになりました。声がかからなかったらバスケは続けていなかったと思います。本当にありがたいことです。

——キャプテンとして心がけていることは?

試合に出ているメンバー、出ていないメンバーに関係なく、チーム一丸となってやることを言ってます。やっぱり試合に出ている選手だけでやってしまうと『個』のバスケになってしまうことがあるから、ヘッドコーチが求めていることをチームに伝えるようにしています。

——オールジャパンでは、3回戦でデンソーに勝利。この試合での手応えは?

チームでやることを確認して、勝つ気で臨んだ試合だったので、そういう気持ちを出して、勝てたことは本当に良かったです。デンソーは2センターなのでそこを守る練習をしていて、その部分がうまく出たと思います。思うようにできない時間帯もありましたが、1次リーグに比べたらオフェンスもディフェンス力も上がってきていて、いい試合ができたと思います。

——1次リーグから良くなってきているのはどんなところですか?

一人一人の技術が向上しているのもあるし、ヘッドコーチの戦術を一人一人が理解してやっているのが良くなっているところだと思います。でも、オールジャパンの準々決勝ではトヨタ自動車に負けてしまい、力のなさを感じたのでまだまだです。

——2次ラウンドが始まりました。これからのチームと個人の目標を聞かせてください。

個人としては、とにかくシュートを決めてチームを勝たせること。3ポイントだけじゃなくて、ドライブを仕掛けてからアシストを狙うプレイをもっとやっていきたいです。ディフェンスでは、身長が小さいので狙われているところがあるので、その部分をもうちょっと克服していきたいと思います。

チームとしては、クォーターファイナルに進出することが目標です。ここまで試合をやってきて、どれがチームに合うオフェンスなのかが個人個人わかったと思うので、チームに合うプレイをコートで表現していきたいと思います。絶対にクォーターファイナルに出ます。


インタビュー・構成/小永吉陽子