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2005年8月15日(月)特集

心機一転! 経験を生かして三菱を上位に導く決意!

江口 真紀選手(三菱電機 コアラーズ)

江口 真紀

移籍プレイヤー第2弾は、今シーズンより三菱電機でプレイすることになった江口真紀選手。江口選手は所属した三洋電機、日立戸塚で廃部という憂き目に遭い、その後シャンソン化粧品へ移籍。シャンソンでの3年間では日本一を味わい、日本代表のセンターとして力をつけるなど、充実した選手生活を送っていました。しかし昨シーズンのオリンピック後は、チームスタイルについていけず、自分を見失ってしまい葛藤のシーズンを送ることに。心機一転、移籍を決意した今はすべてを吹っ切って、新天地でのやる気に満ちあふれています。サマーキャンプ中に行ったこのインタビューでは、様々な苦境を乗り越えて、一回りも二回りもたくましくなった江口選手に出会うことができました。

——今シーズンより三菱電機でプレイすることになりましたが、移籍することになった経緯から話を聞かせてもらえますか。

まず、昨シーズンの途中から引退を考えるようになりました。理由はシャンソンで使われなくなったのと、左膝が痛くなったのと、いろいろな要素がこの1年に重なったのがあって、選手を続ける自信がなくなってしまったのがありました。

——試合に出られなかった時の気持ちを、話してもらうことはできますか?

はい。今年で9年目なんですけど、移籍しながらもそれまで7年間はスタートでやってきたんですね。それで、8年目にはじめて試合に出られない人の気持ちを知りました。昨シーズンはオリンピックで世界と対戦したこともあったので、リーグでプレイできるのをワクワクしていたので余計そう思ったのかもしれないけど、帰ってきたら自分を出せる場がなくなっていて、それはすごいショックでした。センターとしてはウンジュ(河選手)にかなわない部分があるし、劣等感がありました。こんなツライ半年間はなかったです。

——シーズンが終わった時にすぐ引退を決意したのですか?

いや、迷っていました。この感情は一時的なものかもしれないし、しばらく休んだらまたバスケットやりたくなるかもしれないし。登録人数のこともあるから、とりあえずは移籍リストに名前を載せることにしたんです。

——移籍、残留、引退と3つの選択肢があったわけですが、結果的に移籍を決意した理由は何ですか?

シーズンが終わって、少し休んだ5月にシャンソンの優勝祝勝会があったんです。もうシャンソンではやらないと決意して移籍者リストに出したあとだったので、私はその場に居づらくて。そこで新チームのメンバー紹介があって、自分は壇上から降りてみんなを見るじゃないですか。その時、みんながうらやましく思えて。「みんなと同じ舞台でもう一度やりたい!」ってそこで決心しました。その日の夜には移籍に向けて動き出しましたね。

——移籍先を三菱電機に決めた理由は何ですか。

センターの層が薄かったので貢献できると思ったのと、(ヘッドコーチの)石川さんを知っていたのと、チームが若くて将来性があって楽しみだということです。チームの雰囲気もいいし、明るいので一緒にやるのが楽しみですね。

——これで、廃部等を含めて移籍4チーム目になります。三菱電機にはすぐに慣れそうですか?

はい。三菱に合流して日が浅いけれど、もう馴染んいでますよ。みんなも寄ってきてくれるし、自分も壁を作りたくないし。そういうので問題があると、移籍選手というのはやっていけないし。そういうのは問題に出したくないっていうのがあります。

——それは、今まで移籍をしてきた中で言えることですか。

そうですね。変に前のチームにこだわるのもいけないし、新しいチームには新しいチームなりのルールがあるし、変に口出ししたくないし。でもまあ、経験なのかな。「郷に入っては郷に従え」の精神でやっています。みんなからは「移籍ばかりしているから、こういう状況にも慣れたでしょう」って言われるんですけど、全然そんなことないんです。移籍はやっぱり大変。何回やっても慣れるもんじゃあないんですよ。

——サマーキャンプで見えた今後の課題は何ですか?

サマーキャンプに来る3日前にはじめてチーム練習に参加したので、私自身、チームのことをまだ理解してない部分が多いです。みんながどう動きたいか理解できてないし、周りも私がどう動きたいか理解できてない。今は自分のせいでチームが崩れているのかなと思うけど、しゃべりながら解決していくしかないです。どんな小さなことでも意見が言えるような仲になりたいですね。

三菱はまだ若いチームだなあという印象があって、感情の波が激しくて、明るい時は明るいけど、落ち込むと暗くなっちゃうんです。そういうところで立て直せる経験のある選手が少ないので、そこを改善するといいチームになると思います。自分がその部分で力になれればと思いますね。試合に出なくても、コート外でもやることはいっぱいあると思うので。

——来たるシーズンに向けての目標を聞かせてください。

私的には優勝と言いたいけど、去年の成績から見ると、まずはベスト4。セミファイナルにいってからです。そういう晴れやかな舞台を経験させてあげたいですね。私自身はセンターとしてチームの役に立ちたいです。

質問コーナー(ホームページに寄せられた質問にお答えします!)

●座右の銘は何ですか?

座右の銘っぽくはないんですけど、モットーは「どんな状況でも楽しみたい」。たとえば、苦しい状況でもその状態を楽しみたいというか。練習や試合や今自分のいる環境に「キツイ、キツイ」とマイナスなことばかり思うのではなくて、楽しいことを見つけ出してやっていきたいです。

●自分で自分の性格をどう思いますか?

極力明るくつとめていますね(笑)。あまりふさぎこまない。人と話していると茶化すほうかな。そりゃ人間だからマイナス思考にもなりますけど「そうじゃない、そうじゃない」って自分に言い聞かせるタイプです。

●好きな芸能人はいますか?

芸能人というより、お笑いが好き。楽しいから。お笑い芸人はみんな好きなんですけど、特にアンタッチャブルと品川庄司が好き。お笑いのDVDを集めて練習が終わるとよく見ています。音楽はケツメイシが好きで、試合前によく聴いています。これで答えになっていますか?

●「これだけは自慢できる」というものがありますか?

自慢ではないんですけど、自分がWリーグで一番だと思うのはふくらはぎの太さですかね。私のふくらはぎ太いですよ。みんなビックリします。いろんな選手と会うたびに「マッキーのふくらはぎは健在だね」って言われて、いつもふくらはぎのことに話を振られる(笑)。バスケの間はこの足でもいいけれど、実際は大変です。ズボンのサイズとか合わないし…(苦笑)。

●背が高いマッキーさんですが、普段はどんなファッションをしていますか?

えー普通ですよ(笑)。女らしい格好はしないですね。スカートは履かない。いつもシーンズかパンツスタイル。この足じゃスカート履きたいと思いません(笑)。ブランド物はキライだから身につけません。服でもアクセサリーでもバッグでも、安くていいものを見つけて買うのが好きです。自分でも買い物上手だと思いますもん。安くていい物を見つけた瞬間が好きですね。

構成/小永吉陽子