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2021年6月23日(水)ニュース

Wリーグ新体制発表 記者会見レポート




 6月21日、都内のホテルにおいて「Wリーグ新体制発表 記者会見」が行われました。冒頭、事務局より新体制役員選考の経緯についての説明があり、その後、河瀨直美会長、橋本信雄副会長、清野英二専務理事および新任の理事も含め10名が登壇。河瀨会長に続き、登壇者全員が挨拶とともに決意表明を行いました(以下に抜粋)。

 その後、スペシャルゲストとして女優の土屋太鳳さん、渡嘉敷来夢選手(ENEOSサンフラワーズ)が登壇し、河瀨会長に花束と激励のコメントをプレゼント。河瀨会長、渡嘉敷選手のトークセッションも行われるなど、和やかな雰囲気に包まれました。

  なお、当日欠席の理事・監事を含めた顔ぶれや略歴については、下記をご参照ください。

 新役員就任のお知らせ
https://www.wjbl.org/topics/detail.html?id=2667

新理事・監事就任について
https://www.wjbl.org/topics/detail.html?id=2669


ここでは記者会見に登壇した役員、理事のコメントを紹介します。



河瀨直美会長

「私は中学、高校とバスケをやっていて、高校在学中に沖縄で行われた『海邦国体』に出場しました。今回、理事に選ばれた(登壇者の)みなさんはWリーグでプレーを経験されています。そして今も、たくさんの選ばれし選手たちが命を輝かせています。

 多くのアスリートは生涯現役として、その場に立ち続けることは肉体的にできません。でも、〝人生の金メダリスト〟になることはできると思います。スポーツを通して、肉体も、そして精神も磨かれて、地域に貢献し多くの人を励ますことができる。そんな人生の金メダリストをWリーグから育成されていくことを願っています。そのための下支えをし、後押しをしますが、輝くのは選手そのもの。その人たちを世界につないでいけるように、世界へ導けるように、私自身も務めを果たしていきたいと思います」


 

橋本信雄副会長

「私は長い間、さまざまな形でWリーグと関わってまいりました。そういった長い経験を生かして、河瀨会長、清野専務理事をサポートして行きたいと思っています。今回、(Wリーグの)OGの方々に理事として加わっていただきました。彼女たちの現役時代の経験、引退後の経験を通してWリーグに貢献できるように、彼女たちが持つ力を引き出して行けるように頑張りたいと思っています」

清野英二専務理事

「『WAKUWAKU W LEAGUE』。Wリーグにしかできない楽しい世界を創り出していく中で、まずは私自身がワクワクした気持ちで取り組まなければならないと思っています。また、みなさまにもワクワクしていただきたいと思っていますが、そのためにも選手、チーム、リーグが成長して行かなければなりません。目標が大きくなった時、やるべきことが増えた時に成長を感じるのだと思います。また、目標に向かってやり抜く情熱に、人々は感動してエネルギーをもらうことができ、それが元気につながる。自分たちがどういうところを目指すのか、しっかりと思い描くことが大事だと思います。

 リーグは〝世界最高峰の女子リーグ〟を、チームは〝必要不可欠なコミュニティ〟として応援される存在になることを、選手は〝人生の金メダル〟を目指すことが重要だと考えています。今回、理事の方々はさまざまなカテゴリーからお集まりいただきました。私も多くの方のお話しを聞いてこれまでやってきましたから、オールバスケットで良いものを作っていきたいと思っています」
※会見時の資料に関しては、添付の資料をご覧ください。


浜武恭生理事

「東京オリンピック開幕まであと32日。女子バスケットはみなさんご存知のように、すごく強いです。FIBA(国際バスケットボール連盟)からも、世界に通じる強化をしていると高い評価をいただいていますし、5人制、3人制とも良い結果を出してくれると信じています。このオリンピックの後、我々がWリーグにどうつなげていくかが重要だと思っています。

 バスケットボールの競技者登録は約60万人で半分が女性。女性のバスケットボールプレーヤーがWリーグの選手になりたい、Wリーグの選手たちはオリンピック選手になりたいと目標を定めているでしょう。そして、その後の人生のキャリアをどう作っていくのか、それらのことも含めて、私も一人の理事としてWリーグの発展に寄与していきたいと思っています」


 

楠田香穂里理事

Wリーグで12年間現役を続け、2004年アテネ五輪に出場、その間に結婚、(引退後は)出産を経ています。Wリーグの選手は現役生活が長くなっていますので、結婚しても現役が続けられる環境づくりに興味がありますし、クリニック等で子どもたちの指導をしていると『Wリーグにはどうすれば入れますか?』とよく質問されます。その問いに指導者として答えられるようになりたいと思い、理事をお引き受けしました。河瀨会長の〝人生の金メダリスト〟というすばらしい言葉を胸に、人生の金メダルを周りの人に与えられるよう頑張りたいと思います」


有明葵衣理事

Wリーグでは富士通レッドウェーブで6年間プレーをさせていただきました。小学4年生の時にバスケットを始め、Wリーグに入りたいという夢を実現することができましたが、その過程とWリーグでの6年間の経験が、良い時も悪い時もすべて私の財産になっています。引退後のキャリアというお話がありましたが、現在は富士通に勤めながら、NPO法人を立ち上げ、学生アスリート向けのキャリア教育を行っています。そこともコラボレーションさせて頂きながら、Wリーグの選手たちのより輝かしいキャリア形成をお手伝いできればと思っています」


中川聴乃理事

「シャンソン化粧品からデンソーに移籍し、9年間プレーさせていただきました。その9年間は希望を持って歩んでいましたが、実際にはケガなどで苦しい時期でもありました。ただ希望を忘れず、この経験を必ず次に生かすという思いは持ち続けていました。そして現在は解説者やレポーターとしてみなさんの前でお話しする機会をいただいています。

 これからも自分のキャリアアップを継続していきますが、それが下の世代の可能性を広げることにつながるのではないかと思っています。後輩たちの手本となれるようチャレンジを続けていきます」


伊集南理事

「オリンピックが1年延期となった際、次の世界や新しい自分を観てみたいという考えが強くなってちょうど1年前、現役を引退しました。

 現役中からバスケットボールを通して『どんな選手になったか』というより『どんな人になれたか』が重要だと考えていました。引退が近づくにつれてそれが確信に変わり、選手とは違う立場、違う角度からバスケットを見ながら還元していきたいと思い、この1年活動してきました。

 そうそうたるメンバーの中で(理事としては)最年少ですが、可愛がられるだけではなく、頼もしいと思っていただける行動を取っていきたいと思います」


佐藤満明理事

「今回、女性理事が多いことは、今後のWリーグの運営についても必要なことだと思っています。河瀨会長を始め、この理事のみなさんと斬新な意見を出し合いながら、特にオリンピック後を見据えた上でWリーグが発展して行ければと思っています」


丸山茂実理事

「私自身、Wリーグ、その前身のリーグも含めて女子バスケットの世界は長く関わっています。これまでの活動を踏まえ、さまざまな経験を生かして、将来性を持つ女子バスケット、Wリーグの発展に貢献したいと思っています」

 

Wリーグ事務局 長崎俊也事務局長
〈役員選考の経緯について〉

 役員の任期満了に伴い、役員候補者選考委員会規程に準じ、現行理事4名および外部有識者1名、計5名から成る「役員選考委員会」を設置し選考を開始。役員候補者については、広く候補者の自薦他薦を募った結果、河瀨直美氏、清野英二氏両名を含む、立候補者・推薦者が出揃い、役員選考委員会における審議の過程を経て、「会長候補として河瀨直美氏、専務理事候補として清野英二氏」を社員総会へ答申が決定。※河瀨直美氏の推薦者は同じく役員候補者の清野英二氏。

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15日の臨時社員総会:役員候補として承認。
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6月4日の第3回理事会にて正式決定。

〈役員選考委員会における選考のポイント〉
河瀨直美氏:女子リーグのアイコンとして女性であることは望ましいことであること、国体出場という高いレベルまで経験されたバスケットプレーヤーであること、映像作家という別の業界・立場からの視点をお持ちであること、幅広いご人脈、強い発信力をお持ちであること、東京五輪記録映画で選手とも接点あり、スポーツを表現することの大切さを熟知されている方であること。Wリーグとして「女子バスケットをもっと多くの人に周知させたい」というビジョンが一致していること。

清野英二氏:バスケットボールのプレー歴・マネジメント歴両面での豊富なキャリアを持つこと、Wリーグの事情や価値を理解しつつ、新しいフェーズに向けた改革に向けての強い意欲と知見を持つこと。

 なお、その他の理事については、同じく役員選考委員会および清野氏を軸に選考が行われ、64日の社員総会にて承認された。