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2026年4月21日(火)特集

UNSUNG HEROINE ―この選手に注目!! Vol.10 中野 由希(日立ハイテク #51)

チームプレーを円滑にする縁の下の力持ち的存在の選手を発掘していくコーナー“アンサング・ヒロイン”。
第10回目は、Wリーグフューチャーで1位となりWリーグプレミア復帰を決めた日立ハイテクの中野由希選手です。

日立ハイテクが22勝2敗の圧倒的な強さでWプレミアに復帰できた要因は、最年長トリオ(#21高田静選手、#30水野妃奈乃選手、#51中野由希選手)のリードでチームが一丸となったからです。そこで、「Wプレミアに1年で戻る」という強い気持ちで戦った中野選手に、自身のプレーとWプレミアに向かっての抱負を聞きました。

中野 由希 Yuki NAKANO

日立ハイテク クーガーズ #51 / SF / 福岡県出身 / 1996年9月28日生 / 182㎝



絶対にWプレミアに戻る覚悟で戦ったシーズン

お兄さんの影響で小学校1年生からバスケットボールを始め、それからバスケ一筋の中野選手。中学、高校、大学と決してバスケでは王道を歩んできたわけではないものの、福岡大学4年生の時にアーリーエントリーで2018-19シーズンからトヨタ紡織サンシャインラビッツでWリーグのキャリアをスタートしました。その後2022-23シーズンより日立ハイテクへ移籍し、走れる大型オールラウンダーとしての秘めたるポテンシャルを開花させました。

さらに、2023年に日本代表候補入りしたことで刺激を受け、日立ハイテクの大黒柱的な存在へと成長。柏倉秀徳ヘッドコーチは「ペイントアタックできるし、レイアップシュートもうまい。ディフェンスでもビッグマンを押さえたり、スイッチディフェンスでガードを押さえる力もある。Wプレミア昇格の原動力になったのは言うまでもありません」と高評価。来シーズンの日立ハイテクの奮闘に期待大です。

――Wプレミア昇格を目指して臨んだWフューチャーでは、どのような思いで戦ったのかお話しください。
昨シーズン、Wフューチャーに降格してしまった時は、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。チームの主力として試合に出させてもらっていた分、自分の不甲斐なさ、そしてチームを勝たせられなかった悔しさがずっと消えなくて……。だからこそ今シーズンは自分の中で強い気持ちを持って、「1年でWプレミアに戻る」という覚悟で戦ってきました。

――主力選手がチームを離れ、多くの移籍選手が加わってチームが新しくなりました。最年長としてはそのチームをどのようにまとめようとしてきましたか?
新しく加わった選手たちはチームに打ち解けるのが早くて、たくさんコミュニケーションを取ってくれたので感謝しています。シーズンを通してチームが一つになるためのコミュニケーションをうまく取れたことによって、練習や試合でもお互いにやりやすい環境を自然に作れたのだと思います。

ただ、実は自分は人見知りで……(苦笑)。自分から積極的にみんなに話しかけるのがあまり得意な方ではないのです。でも、同級生の高田選手や水野選手たちが声を出してチームを盛り上げてくれました。彼女たちが声で引っ張ってくれたからこそ、私はプレーでチームの士気を上げ、勢いを与えられたらいいなという思いでみんなを引っ張ることができたのではないかと思っています。それにチームの強みとして、ディフェンスの強度も上がりましたし、オフェンスではどこからでも点の取れるチームだったことも結果につながりました。



――チーム内でのご自身の役割、これは私の仕事だと思っていたことは何ですか?
ヘッドコーチのヒデさんからはよく「チームの潤滑油になってほしい」と言われています。点が取れる選手は周りにたくさんいますから、私は泥臭い部分を徹底しようと心に決めていました。それはディフェンスやリバウンド、ルーズボール、オフェンスなら自分がボールムーブの起点となり、仲間を生かすプレーを続けることでチームに貢献できると思っていました。確かに私も得点を多く取れた試合もありましたが、それは仲間がディフェンスを崩してズレを作ってくれたり、自分の強みを理解してパスを出し続けてくれたからこそなんです。ですから、とにかく私は誰でもできることをやり続けることを一番に考えていました。

――身長182㎝の女子選手の場合、インサイドで頑張るイメージです。中野選手はご自身のプレースタイルをどのように感じていますか?
この身長があっても、高校や大学でアウトサイドのポジションを経験させてもらったことが、今の私のプレースタイルにつながっています。センタープレーは、Wリーグに入った1年目のトヨタ紡織で学びましたが、その両方のプレーを知っているのが大きいですね。だからこそ、オールラウンダーのようになれたのは、バスケットボールが大好きだという気持ちを持ち続けてきたことと、プレーの幅を広げてくださった歴代の指導者の方々に本当に感謝しています。



――来シーズンはWプレミアでのプレーです。どのような心構えでいますか?
再びWプレミアでの戦いが始まります。今シーズンよりもうまくいかないことや、苦しい場面が格段に増えるはずです。でも、苦しい時こそ最年長である私が、気持ちの面で絶対に負けてはいけません。「このチームなら戦える」というのは、皇后杯(優勝したENEOSに惜敗)でも見せることができたと思うので、これからは勝ち切る力をつけることが課題になります。

私は言葉で多くを伝えるタイプではありません。でも、コートに立っている時間は常に全力でチームの士気を上げるなど責任を持ってプレーして、個人としてもチームとしてもさらに成長し、ファンの皆さんに勝ち切る姿をお見せしたいです。


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