NEWSニュース

2006年11月7日(火)特集

明るく、たくましく成長三菱を背負って立つ若きエース!

丸山 美樹選手(三菱電機 コアラーズ)

丸山 美樹

今回のゲストは三菱電機のエース丸山美樹選手です。東京成徳高時代に頭角を現し、三菱電機に入社して5年目。アグレッシブなプレイと、底抜けに明るい性格が魅力の注目の若手プレイヤーです。今季はサブ・キャプテンに任命され、自覚も増して来ました。昨シーズンの入替戦で降格した悔しさを晴らすべく、今シーズンはWIリーグのトップをひた走る三菱電機。Wリーグに返り咲くことを目標に、三菱のエースとして奮闘する丸山選手にインタビューしました。

——現在の調子はどうですか?

開幕した時はWIの相手に慣れてないこともあって、チームの調子はよくなかったけれど、今はだんだんチームらしくなってきましたね。個人成績も上がってきました。とにかく自分は得点を取ることが仕事なので、そのことに徹しようと思ってやっています。

——今のところ、負けたのは甲府戦の1敗だけ。この試合は何が悪かったのでしょうか?

あの1敗は痛かったですね。うーん、絶対に勝たなきゃいけない試合で、チームが硬くなっていた気がします。甲府戦の前の2連戦も、勝ちはしたけれどディフェンスが悪くて内容が悪かったんです。それで甲府戦でもディフェンスが悪くて自滅した感じです。負けたことに対しては悔やんだけれど、すぐに切り替えました。ここで、つまずいてはいられないですからね。

——Wリーグでは4回戦総当りでしたが、WIは試合数が少ないです。この違いをどう感じていますか?

そうなんですよね。去年の半分の試合数ですからね。WIでは一試合の重みが大事だなと思います。絶対に勝たなきゃいけないうえに試合数が少ないので、その一試合に集中しなきゃいけない。私はゲーム数が多いほうがいいです。WIは試合間隔が2週間空いたり、10日間で3試合とかランダムなので、逆にコンディションや気持ちの切り替え、そういったモチベーションの上げ方が難しいと感じます。

——改めて昨シーズンの入替戦について聞きたいのですが、アイシンAWに敗れてWIに降格した時の心境というのは、どういうものだったのでしょうか? 

まず、入替戦に出たことがショックでしたね。最終戦まで何とかもつれたけれど…。どこかにあと1勝していれば、ハイテクより上にいってたんですけどね……。気持ち的には(入替戦で負けて)すぐには切り替えられなかったです。メンバーも半分は辞めたし、入替戦が終わって1か月近くはいろいろ考えちゃいました。来シーズンはどんな気持ちでバスケットをやればいいんだとか、これからどうすればいいんだろうって…。

——気持ちをどのように切り替えることができたのですか?

負けたことは相当ショックだったんですけど、1か月くらいしたら「このままで終わりたくない!」というのが出てきたんです。それで残ったメンバーは、Wリーグ目指してやっていこうということになりました。メンバーが半分以上変わって若返ったし、ヘッドコーチやスタッフが変わって、去年のスタイルとまったく違うことをやることになったので、新たな気持ちで一からスタートしようとなったんですね。そうやって、チームの体制が全部決まったうえで、チームのみんなで頑張ろうと決心したんです。

——昨年とはどんな点でチームスタイルが変わったのですか?

エイトクロス主体だったのがモーションオフェンスになりました。三菱はみんなシュートもあるし1対1もできるんです。だからモーションオフェンスのほうがいいし、そのほうが自由に攻められるじゃないけれど、得点にどんどん絡めるのでいいと思うんです。今まではエイトクロスだったので形にこだわっていたと思います。もっと点を取れたのに動きが噛み合わなかったりして……。個人的には、今年は点を取ってチームの勝利に貢献したい。これはずっと目標になると思うんですけど、1対1はどんなバスケットのスタイルでもやっていきたい。それと、今まであまり打ってなかった3ポイントも打ちたいです。

——丸山選手は入替戦でとても果敢に攻めていました。皮肉なことかもしれませんが、入替戦で一皮むけたような気がします。

あの3日間は何も見えないというか、勝たなきゃ、勝たなきゃという感じで必死にやっていました。とりあえず攻めよう、自分が攻めないといけないって、無我夢中でした。6月にWリーグ選抜でオーストラリアに遠征した時に思ったことなんですけど、この時、WIは自分一人だったんですよ。年齢も自分より下の子ばっかりだったし、やっぱり1部に戻らないといけないなと痛感しました。結局、選抜に行っても自分はWIだから、みんなとは戦わないし…。なんか悔しい思いがありましたね。そういうのがあって、もっとうまくなりたいと今は思っています。

——最後に今シーズンの目標を聞かせてください。

もう、このあとは全勝するのみです。それで入替戦で勝って、来年はWリーグで戦うこと。その前にオールジャパンにもチャレンジします。ベスト8でWリーグと当たるので、そこで何とか頑張りたいですね。Wリーグも混戦ですよね。チャンスといえばチャンス。狙いたいです。チームでは得点を取ることと、いろんなプレイを試してみたい。自分はまだまだ出来ると思うので、自分の持ち味をどんどん出していきたいですね。

質問コーナー(ホームページに寄せられた質問にお答えします!)

●丸山さんはいつも笑顔の印象があります。その実態はどんな方なのでしょう。

どんな方……(笑)。私はどんななんだろうなぁ。熱しやすく冷めやすいですよ。好きなところはトコトンやる。興味のないことはしない。めっちゃくちゃB型です(笑)。好きなことというのはチームメイトと話をして、それを爆笑ネタにして盛り上がっているのが好きです。まじめな話をしているのに笑いの方向にもっていく。マジメが似合わない。そういう性格です。東京のど真ん中に実家があるんですけど、「東京の子に見えない」ってよく言われます(笑)

●休みの日は何をしていますか?

休みの日は午前中は寝ている。午後からスーパー銭湯に行ったり、あとはチームの子と遊んでいるかな。最近は疲れているので、家でひきこもっていることが多いですね。年々、部屋にいることが多くなっている気がします。昔は休日になると外に出ていたのに…。帰省の時は外に出てすごく遊びますね。

●好きなものはGパンとのことですが、どれくらい持っているんですか?

何本あるかなあ。Gパンやパンツは30本以上、いやそれ以上ありますね。スニーカーも好きで、欲しいと思ったら買ってしまうタイプです。Gパンが好きなのは小学生の時から。中学や高校となると自分の好きな形とかできて、いろいろな形を買ってきたけど、気がつくと同じような形がばかり揃ってしまいました(笑)。この間整理して履き古したのは捨てました。Gパン欲を抑えようかなと思っているところです。

●東京成徳大高に入った理由は何ですか? スカウトですか?

実際、高校から始めたんですよ。中学はバスケ部に所属はしていたけれど、やってないに等しい。卒業アルバムの写真に載っているだけ、みたいな(笑)。私が入る中学に蔵本先生というバスケですごい先生がいたんですけど、私が入学した時に異動してしまって教わることはできなかったんです。それで、中3の時に地区の試合でたまたま成徳中と当たって、うちらはボロ負けしたんですけれど、決勝を見に行ったら遠香先生(東京成徳大中コーチ)が私のこと覚えていてくれて声をかけてくれたんです。それで私の存在が下坂先生(東京成徳大高コーチ)に伝わって、「練習においでよ」と誘ってもらいました。中3のゴールデンウィークくらいだったかな? だから成徳には4年間通っていた気がします。その時は、まさか日本のトップリーグでバスケをやるなんて思ってませんでした!

●コアラーズのチームカラーは?

みんなとても明るくて面白い。ヨウさん(安谷屋選手)も年上ですけどすっごく面白い。キビさん(田辺HC)ももちろん年上ですけど、楽しくていいキャラです。みんいろんなネタを持っているので、話していて面白い。それと三菱は若い! 在籍年数5年目の私とヨウさんがチームで一番の古株なくらい、若いチームです。

構成/小永吉陽子