- 2004年10月15日(金)特集
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2年連続、得点王はチームメイトのおかげ。</br>波をなくして、精神的に強い選手になりたい!
柘植 由美子選手(甲府クィーンビーズ)

第3回目のゲストは、昨シーズン、一昨シーズンと2年連続WIリーグで得点王に輝いた甲府の柘植由美子選手。切れ味のあるジャンプシュートを得意とし、果敢に攻めていく1オン1が魅力の甲府の若きエースです。昨シーズンはアイシン・エィ・ダブリュに次いで2位と悔しいシーズンを送った甲府ですが、今シーズンはこの柘植選手を中心に、入れ替え戦で勝ち抜き、Wリーグ昇格を目指しています。柘植選手といえば、アグレッシブなプレイとボーイッシュな髪型に注目が集まりますが、実際の性格は…? WIリーグを代表する若きエースの素顔に迫りました。
——WIリーグが始まりました。今のところ苦戦(10月10日現在3戦3敗)を強いられていますが、自分自身とチームの調子はどうですか?
2戦目の荏原戦は受け身に立ってしまいました。東京海上には1点差だったし…。もっと自分が積極的に行かないとダメですね。チームの出来はあと少し…って感じです。まだ、勝ち星はないですけど、前向きにやっていきます。
——今シーズンの甲府は、どのようなバスケットスタイルを目指していますか?
毎年のことですが、まずはディフェンスを粘り強くつくことと、リバウンドから走ってプレイすること。ディフェンスをしっかりやれば、オフェンスにつながってくると思うので。5人でまとまって一体感のあるバスケットを心がけています。チームの中で私は得点を取ることが役割ですが、いろいろとみんなに助けてもらってやっています。
——2年連続得点王を取った感想を聞かせてもらえますか?
えーっと…1回目の時は信じられなくて、うれしかったです。去年(2回目)は連続で取ることはなかなか難しいことなので、素直にうれしいと思ったことを覚えています。得点王といっても一人では取れないものだし、チームのみんなの力で取らせてもらったものだと感謝しています。
——自分自身の課題はどんなところにありますか?
ディフェンスをやるうえで、気持ちを前面に出すというか、闘志をむき出しにしてやりたいと思ってるんですけど、まだまだです。それに、波があるのでそこが課題です。得点を取っている時と、うまくできない時の差が激しいというか…。精神的にしっかりしたいです。
——今シーズンの目標は?
昨シーズンは2位だったので、絶対に優勝して入れ替え戦に出ること。そして1部(Wリーグ)復帰です。
——ところで、柘植選手といえば、そのボーイッシュな髪型が特徴だと思うのですが、それは意識してやっているのですか?
髪は昔から伸ばしたことがないので、意識しているわけじゃないんですけど、短いのが好きなのでこんな風に…(笑)。髪の色(金髪)は目立った感じになってますよね(笑)
——こうやって、インタビューをしていると、その目立つ髪型とは反対に、実はおとなしいタイプなのかなと感じました。実際の自分の性格はどんな感じですか?
えっ…分かりますか? 自分の性格は…あんまりいいところがないように思います(苦笑)。優柔不断なA型だし、マイペースというか、人見知りもします。よく人に「普段とバスケットしている時は別人みたい」と言われます(笑)
——やっぱりそうですか(笑)。では、その“意外性”で、今シーズンもガンガン得点を取ってくださいね。
はい。バスケットはアグレッシブに頑張るので、応援よろしくお願いします(笑)
質問コーナー(ホームページに寄せられた質問にお答えします!)
●ゴーというニックネームの由来は何ですか?
「いけいけ!GO!GO!」のゴーからです。
●甲府に入ったいきさつを教えてください。
高校(静岡女高)の時、1年生の時はインターハイとウインターカップでベスト16だったんですけど、高3の時は静岡商と常葉学園が強くて全国に出られませんでした。卒業後はもっと上のレベルでやってみたいと思っていたし、甲府に声をかけてもらって頑張ってみようと思いました。
●高校の時の練習は、今の柘植選手にどのような影響をもたらしていますか?
高校は自分から「強いところでやりたい!」と思って入学したので、練習を頑張りました。今の自分の土台ができたと思います。
●自分から1オン1を仕掛ける時はどんな気持ちですか? また、どこにポイントを置いて1対1を仕掛けますか?
点を取る時は相手に向かって「やってやる!」と思っています。1オン1の時に心がけているのは、ボディコントロールを良くすること。そのためにキャッチをする時のミートで常に膝を曲げています。そうすると、次の動作がしやすいのでボディコントロールが良くなると思います。
●今までバスケットをやってきた中で、一番印象に残っている試合は何ですか?
甲府に入って1年目の開幕戦の富士通戦です。自分は2分しか出てないんですけど、先輩たちの「絶対に勝つんだ!」という気迫がものすごくて2ゴール差で勝ちました。新人の時だったので、「私も頑張ろう!」という気持ちになりました。
構成/小永吉陽子