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2016年6月2日(木)特集

第17回Wリーグ・受賞者コメント / コーチ・オブ・ザ・イヤー

コーチ・オブ・ザ・イヤー
JX-ENEOSサンフラワーズ 佐藤清美 (4年連続4回目)

Q:4年連続の受賞ですが、振り返ってみていかがでしょうか?
──来シーズン(2016-2017)は監督という立場でチームに関わります(トム・ホーバス新ヘッドコーチが就任)。このチームが優勝するのは当たり前のように思われていますが……これだけの選手が揃えばそうかも知れませんけど……この4年間、さまざまな状況の中で戦ってきました。吉田をケガで欠いたり、渡嘉敷がWNBAに行ったり、就任1年目は間宮のケガもありましたのですべてが順調ということではなかったですね。

Q:今回は女子日本代表がオリンピック出場を決めて開幕を迎えました。やはり、特別なシーズンでしたか?
──ナショナルチームに行っていない選手たちをしっかり見る(指導する)ことができ、その子たちが伸びてくれたシーズンでした。それが今シーズン、一番良かったところです。サマーキャンプの時に、ある程度、若手選手が使えるという手応えがあったので、開幕戦以降は思い切って若手を起用しました。例えば、中村の身体能力を活かす、宮崎のスピードもそうです。大沼は前のシーズンこそあまり良くなかったんですが、その前のシーズンはスタートを張っていた選手です。彼女が調子を取り戻してくれたのは大きかったですね。

Q:若手の成長があり、それがチームのレベルアップにつながった?
──毎年やろうとしているのは変わらず、ディフェンスを頑張ってブレイクを出すということ。ただ、マンネリ化するというか、必ずしも常に向上できているとは限りません。就任1年目は私も、選手たちも必死でしたし。吉田は初めてポイントガードを任され、渡嘉敷や間宮も3年目、4年目ですし、岡本は初めてのスタートでした。木林も初めての3番ポジションでしたから。ただ、その時のほうが得点力は高かったですし、それがここ数年、落ちていたんですね。

Q:数字にも表れてきた?
──今シーズンは「100%でやっていないゲームがあるよ」とミーティングで伝えましたが、マンネリというのはそういうことで、スタッフも気づかないことがある。そうすると負けるんです。我々は負けの中から勉強して、チームを維持していかなければない、そう改めて学んだシーズンでした。

Q:ただ、選手たちも気づけばすぐに立て直すことができ、強さを発揮して優勝しました。
──自分たちのバスケットを取り戻せるのがJX-ENEOSの強さです。長い時間をかけて、それだけの準備をしているということです。そういう意味では、“濃い4年間”でした。オールジャパンでは一度負けましたが、7回優勝して、ある程度の責任は果たせたと思っています。他の人が経験できないような4年間だったと思います。選手やスタッフ、関係者、応援してくださった皆さんに感謝したいと思います。